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DatabricksとSAP、提携を拡大しAIツールをSAPデータに導入

DatabricksとSAPは提携を拡大し、新たな「SAP Application Data Foundation」を通じて、Genie、Lakeflow、Unity Gateway、LakebaseをSAP Databricksに統合すると発表した。

DigitalNeuron Desk約1分

ひとことで言うと

DatabricksとSAPは、DatabricksのAIツールをSAPの企業データと統合することについて何を発表したのか。

DatabricksとSAPは、DatabricksのGenie、Lakeflow、Unity Gateway、Lakebaseの各機能を、SAP Business Data Cloud内のSAP Databricksに統合する計画を発表した。この取り組みは、SAPが新たに発表したApplication Data Foundationを基盤としており、これによりSAP Databricksの顧客は、カスタムの抽出パイプラインを構築せずに、クラウドとオンプレミスのシステムをまたいでSAPのアプリケーションデータにアクセスできるようになる。

要点

  • DatabricksとSAPは、SAP TechEdにおいてパートナーシップの拡大を発表した。これは両社が昨年発表したSAP Databricksを基盤とするもので、Databricks Data + AI PlatformをSAP Business Data Cloudに組み込む取り組みである。
  • SAPは新しい「SAP Application Data Foundation」を発表した。これにより、SAP Databricksの顧客は、クラウド上かオンプレミスかを問わず、SAPアプリケーションのデータに、独自の抽出パイプラインを構築せずにアクセスできるようになる。
  • Databricksは、SAP BDC内のSAP Databricksに4つの機能を導入する計画を明らかにした。対象は、ガバナンスの行き届いたデータアクセスを実現するAIコワーカー「Genie」、データエンジニアリング向けの「Lakeflow」、AIエージェント全体のガバナンスとコスト管理を担う「Unity Gateway」、そしてサーバーレスのPostgresデータベース「Lakebase」である。
  • Databricksによると、計画中の統合によってGenieツールとSAPのJouleが双方向で連携し、回答や操作を両システム間でやり取りできるようになるという。
  • Databricksによると、SAP BDCとSAP Databricksを利用するメーカー、SAF-Holland社は、顧客・配送・資材データ1億件以上を統合した結果、分析のスピードが5倍に向上したという。

SAP TechEdでパートナーシップ拡大を発表

DatabricksとSAPは、両社のパートナーシップを拡大し、SAP Databricksの顧客がクラウドとオンプレミス双方のシステムにまたがるSAPアプリケーションデータへより広くアクセスできるようにすると発表した。両社は今週、SAP TechEdでこの発表を行った。これは、DatabricksのData + AIプラットフォームをSAP Business Data Cloud(SAP BDC)に直接組み込む形で昨年導入されたSAP Databricksを土台とするものだ。

Databricksによれば、一般提供開始以降、Adidas、Zalando、Mondi、CAFなどの顧客がSAP DatabricksおよびSAP BDC Connect for Databricksを利用し、両社がゼロコピー・双方向のOpenSharingと呼ぶ仕組みを通じてSAPデータの分析、ガバナンス、AI構築を行ってきたという。

SAPデータアクセスの新たな基盤

今回の発表の一環として、SAPは「SAP Application Data Foundation」を導入した。両社によれば、これによりSAPアプリケーションのデータが、SAP Databricksを含む顧客が選択したSAP BDCのエンジンで利用可能になる。Databricksによると、SAPのデータプロダクトをSAP BDC Connectと共有してゼロコピーでアクセスできるようになるため、独自の抽出パイプラインを構築する必要がなくなる。Databricksはまた、この基盤によってデータエンジニアがSAPのビジネスセマンティクスに基づくモデルを構築し、そのデータに対してDatabricksのData + AIプラットフォームの全機能を適用できるようになるとも説明している。

Databricksは、SAP ECCのオンプレミス環境で財務・サプライチェーン業務を運用しつつクラウド移行を計画している製造業者を想定した例を挙げている。同社によれば、このような顧客はSAP Application Data Foundationを使って数年分の受注履歴をSAP Databricksに取り込み、サードパーティデータで拡充し、独自パイプラインを構築することなくSAPのビジネスセマンティクスに基づく需要予測モデルを構築できるという。

SAP Databricksに搭載予定の機能

Databricksは、SAP BDCに組み込む形で、以下の4つの機能をSAP Databricksに導入する計画だと述べている。

  • Genie — Databricksが、ガバナンスの効いたデータとAIに企業のコンテキストを踏まえてチームがアクセスできるようにするAI協働者と説明する機能。Databricksによれば、GenieとSAPのJouleとの双方向連携を計画しており、これによりSAPのユーザー体験の中に回答やアクションが反映されるようになるという。
  • Lakeflow — データの取り込み、変換、オーケストレーションを行うデータエンジニアリングツール。Databricksによれば、これを使うことでチームはSAPデータとIoT、CRM、サードパーティソースのデータを組み合わせたパイプラインを構築できる。
  • Unity Gateway — Databricksが、エージェント、ツール、モデル、MCPにわたる複数AIのガバナンスとコスト管理を提供すると説明する機能。
  • Lakebase — DatabricksがAIアプリとエージェント向けに構築されたサーバーレスのPostgresデータベースと呼ぶ機能。

Databricksはまた、今回のパートナーシップ拡大には現場での共同の市場開拓チームも含まれており、SAPデータを活用するAIプロジェクトを顧客がより迅速に進められるよう支援することを目的としていると述べている。

経営幹部のコメントと顧客事例

SAPの最高技術責任者(CTO)フィリップ・ヘルツィヒ氏は、この統合によってSAPのビジネスプロセスに関する知見とDatabricksのデータプラットフォームが組み合わさり、顧客が同氏の言う「自律型エンタープライズ(Autonomous Enterprise)」の基盤を構築できるようになると述べた。Databricksのビジネス戦略・業務担当シニアバイスプレジデント、マイケル・キアマイヤー氏は、このパートナーシップによってSAPデータとDatabricksのプラットフォームが結び付けられ、GenieとJouleの組み合わせによってチームとエージェントにビジネスコンテキストを届けることを目指していると述べた。

Databricksは、トレーラー・トラック・バス向けシャシー部品メーカーのSAF-Holland社を、SAP BDCとSAP Databricksを使って顧客・配送・資材データ1億件以上を統合した顧客事例として挙げている。Databricksによれば、同社は機械学習を適用して配送スケジュールの信頼性を予測しており、従来のレポーティング手法と比べて分析のスピードが5倍になったという。SAF-Hollandのグローバル・デジタル・インテリジェンス担当シニアマネージャー、デビッド・ガンド氏は、SAPのデータエコシステムをDatabricksに開放したことで、社内チームによるより優れた分析が可能になったと述べた。

Databricksによれば、SAP DatabricksおよびSAP Business Data Cloud Connect for Databricksは現在すでに利用可能であり、SAP Application Data Foundationや拡張されたSAP Databricksの機能に関する詳細については、顧客はSAPまたはDatabricksの担当アカウントチームに問い合わせることができるという。

出典:Databricksブログ「Databricks and SAP unleash end-to-end data & AI capabilities to level up enterprise AI transformation」、2026年10月30日公開。

よくある質問

SAP Application Data Foundationとは何か
これは、SAPがTechEdで発表した機能で、SAP Databricksを含むSAP Business Data Cloudの各エンジン内で、SAPアプリケーションのデータをそのまま利用できるようにするものだ。顧客が独自の抽出パイプラインを構築・保守する必要はない。
SAP Databricksに導入されるDatabricksのツールは何か?
Databricksは、SAP Business Data Cloudに組み込まれる形で、Genie、Lakeflow、Unity Gateway、LakebaseをSAP Databricksに導入する計画を明らかにした。
SAP Databricksはすでに利用可能なのか?
Databricksによると、SAP DatabricksおよびSAP Business Data Cloud Connect for Databricksは本日より提供が開始されており、顧客は新たなSAP Application Data FoundationおよびSAP Databricksの機能拡張について詳しく知るには、SAPまたはDatabricksの担当アカウントチームに問い合わせるべきだという。
Databricksはどの顧客の事例を挙げたのか。
Databricksは、シャシー部品メーカーのSAF-Hollandの例を挙げている。同社はSAP BDCとSAP Databricksを活用し、1億件を超えるレコードを統合、機械学習を適用して配送スケジュールの信頼性を予測した結果、従来のレポート手法に比べて分析速度が5倍に向上したという。

出典

  1. Databricks and SAP unleash end-to-end data & AI capabilities to level up enterprise AI transformation | Databricks Blog — Databricks
タグdatabrickssapenterprise-aidata-platformpartnershipsgenielakebase

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